このプレリュードを弾くにあたり、注意することは主に2つあります。
1つはテンポです。このプレリュードはテンポが遅くなってしまうと全てが台無しになります。速ければ速いほど曲が生き生きとしてきます。少なくとも、四分音符=155は欲しい所です。これが一つ目。
もう1つは和音のトップの問題です。こちらの方が難しいかも知れません。5~10小節間、15~20小節間、33~38小節間、は和音がきますがフォルテやフォルテシモで書かれています。この和音のトップのメロディー音が実に曖昧になりやすいです。プロの演奏でも発音がクリアーではない演奏もありました。メロディーラインはハッキリと、誰の耳にも聞こえるように弾かなければなりません。時には左手の音量を落としたり、右手のメロディーライン以外の音量を落としたりしてバランスを取ってください。難しいのはよく分かりますが、頑張ってみてください。
また、これらのセクションの中には32分音符が、装飾音のように出てきます。この32分音符もクリアーでなかったり、あるいは遅かったりしてもいけません。32分音符2つと次の和音はセットにして一気に弾いてください。
何故か多くの演奏は、20小節目と21小節目に余計な時間がかかっています。止まらずにすぐ21に入ってください。