なんとも奥深く楽しいガボットです。この曲の特徴は、書かれ方が極めてポリフォニー的であり、ホモフォニー的ではありません。
1~4小節間、メロディーラインと共に伴奏形は一見ホモフォニー的な動きに見えます。1拍内で、バス音のあと上行して裏拍で和音になっていますね。4小節目1拍目の裏拍では、メゾフォルテで、対旋律が出てきますね。こういう場所は強調しましょう。
次に5小節目、伴奏形が上行から下行に変わります。次に6ー8小節間、1つのメロディーラインが出てきます。必ずしも左のラインを強調して右と同レベルの音量にする必要はありませんが、時に左手のラインのみを弾いて見ることも大事です。
その先、12ー16小節間、22-30小節間、左手は完全に独立したメロディーらいんになります
ね。
このガヴォットの面白さは、このようなポリフォニー的なラインが出てくることにあります。故にそれらは単純に強調されなくとも、ラインを意識する事で曲の作り方も変わってくると思います。
例えば、22-23小節間と24ー25小節間はシークエンスになっていますね。この時24ー25小節間の方が音量は弱く弾くべきだと思いますが、22-23小節間の左手の最後の音が、第2音のAで終わってますので、ここは最後のAの音量を出しても良いと思いますが、24ー25小節間では、左手の最後の音が主音Gで終わっていますね。これは解決音ですね、故に、前の小節にあるFisよりも小さく弾く、といった具合です。