メンデルスゾーン :ピアノ協奏曲 第1番 第1楽章 Op.25 O 7

Mendelssohn, Felix:Konzert für Klavier und Orchester Nr.1 Mov.1 Molto allegro con fuoco

作品概要

楽器編成:ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) 
ジャンル:協奏曲
総演奏時間:7分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 髙橋 祐衣 (677文字)

更新日:2020年4月3日
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ソナタ形式、ト短調。管弦楽がわずか7小節でpからffまで昇り詰めると、すぐにピアノが現れ、オクターブのユニゾンで音階を駆け上がるドラマティックな冒頭。20小節から力強い第1主題がピアノで提示されたのち、息つく暇もなく37小節からTuttiにより第1主題が再提示される。しばらくオーケストラが音楽の主導権を握るが、すぐにピアノが両手の急速な音階を伴って主導権を取り戻す。オクターブでの嵐のようなピアノ独奏の後、76小節から変ロ長調で抒情的な第2主題が現れる。2小節単位の短いフレーズを重ねながら、変ロ長調から変ロ短調へ、さらに変ニ長調へと転調していくさまは、実に美しいものである。つづく展開部では、ピアノは主に管弦楽のオブリガートや伴奏、そして和声的な増強の役割を担っているが、その急速な音階やアルペジオこそが展開部の熱烈さをより一層際立たせている。179小節からは、曲の冒頭と同様の管弦楽による導入句が現れ、再現部に入る。提示部と比べて再現部は大幅に展開が短縮されており、その開始から17小節で第2主題が登場する。このような急速な展開により楽章をコンパクトにまとめる書法は、作品の緊迫感を高めるのに一役買っているといえよう。第2主題ではすぐに管楽器に旋律を譲るものの、ピアノの伴奏音型が発展し、荒れ狂うような旋回音型を経て、序奏主題の反行が盛り上がりの頂点で現れる。そのまま再び主導権を管弦楽に譲ると、第2楽章との橋渡しのための管楽器によるファンファーレが奏される。ファンファーレでは金管楽器のロ音を軸にト短調からホ短調を経由し、第2楽章のホ長調に続く。

執筆者: 髙橋 祐衣
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