テーマ：イ長調、2/4拍子、Andantino。 愛らしく、牧歌風の旋律が歌われます。

 Var.Ⅰ：イ長調、2/4拍子。 左手でテーマの旋律を朗々と歌い、右手は跳躍の広い16分音符や、 すばやい32分音符、トリルなどで、テーマを綺麗に飾り付けしています。

 Var.Ⅱ：イ長調、2/4拍子、piu mosso。 3連符のパッセージのヴァリエーションです。ただ指で速く弾くだけにならず、ハーモニーや、 3連符の生き生きした感じ、右手と左手両方3連符になったときの響き、バランスに注意して弾きましょう。

 Var.Ⅲ：イ長調、2/4拍子、Allegretto。 2拍目裏拍にアクセントのつく面白いリズムのヴァリエーションです。 オクターブでテーマを奏でますが、旋律が細切れにならないよう、横の流れを感じながら弾きましょう。 1の指を柔らかくして、手首を上下に使って弾くと良いでしょう。

 Var.Ⅳ：イ短調、2/4拍子、Lento。 同主短調のヴァリエーションです。悲劇的に、訴えかけるように。 ポリフォニーになっていて、各声部がテーマの旋律を追いかけ合っています。 テーマを浮き立たせて、立体的に弾けると良いですね。

 Var.Ⅴ：イ短調、3/4拍子、non troppo vivo。 暗いイ短調のまま、3/4拍子になりました。すばやい下降形の32分音符と和音のヴァリエーション。 どこか民俗風のリズミカルな音楽です。 軽やかですが、コロコロ変わる和声を踏みしめながら音楽を進めましょう。前打音もコミカルに。

Var.Ⅵ：二短調、2/4拍子、in tempo。 イ短調の4度調へ転調しました。 葬送行進曲のような、2拍目に打たれる静かな低音域のバスが印象的なヴァリエーションです。

 Finale：イ長調、2/4拍子、Allegro molto vivace。 右手16分音符の華やかなパッセージ、左手はテーマの和声をシンプルに支えています。 交互にすばやく和音を弾く部分や、ユニゾンの16分音符、半音階など様々なモチーフが出現し 最後はイ長調の上行形スケールを一気に駆け上がり、Ⅲ→Ⅴ７→Ⅰで華麗に幕を閉じます。