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香月 修 :古風な歌 II

Katsuki, Osamu:An Antique Song II

作品概要

楽曲ID:20663
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:種々の作品

解説 (1)

解説 : 今関 汐里 (410文字)

更新日:2018年3月22日
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本作の大きな特徴は、中世ヨーロッパからの教会旋法を取り入れていること、および3声あるいは4声の旋律が重なり合い、対位法的な書法がみられることである。

ABA’の三部形式からなる。A部分(1~9小節)の冒頭では、eを主音とするドリア調が用いられており、その第6音であるcis音によって明示されている。8~9小節ではロ短調に転調するも、ここでもドリア調の第6gisが登場している。冒頭の5度上行する動機は、13710122629(反行形)、32小節目で登場しており、楽曲全体に統一感を与えつつも、それぞれが展開されている。B部分(10~23小節)冒頭は、Aの主題の展開から始まり、14~1516~1718~19小節の2小節単位で3つのゼクエンツが登場することにより、「密やかなクライマックス」が演出されている。A’では、冒頭主題が再現されるが、27小節目以降は展開され、最後に同主長調のホ長調で終止する。

執筆者: 今関 汐里
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鈴木 直美

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