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クーラウ :ハンブルクの愛好されたワルツ

Kuhlau, Friedrich:Hamburgischer Favorit-Walzer

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ワルツ

解説 (1)

総説 : ゴーム・ブスク (翻訳:石原利矩 監修:上田泰史) (1144文字)

更新日:2018年3月12日
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・初版譜の詳細  F.クーラウにより作曲され、そしてフィンガーフート嬢に献呈されたハンブルクの愛好ワルツ、ハンブルクとアルトナのゴットフリート・フォルマー社、裏側の楽譜上部に「ハンブルクの愛好ワルツ」と書かれ、出版番号無し、折りたたみの横長版、左側の半分に「フォルテ・ピアノ」と書かれたピアノの楽譜、右側には「フルート1とフルート2」と書かれたフルートの二重奏の楽譜がある  本作は、イエナ一般書籍新聞、1806年4月14日、第3巻、第2号、Nr. 88に初めて出版広告が掲載された。「フィンガーフート嬢」に献呈、作品番号なし。複数の作曲家による7曲のピアノ作品を収めた曲集の1曲として出版された。7曲のうち、最後の4曲はメヌエット、エコセーズ、カドリーユ、「リュントリッシャーLündrischer」(?)。作曲者名の記載からクーラウが作曲したことが明らかなのは、1曲目《ピアノのための古今のメヌエット》で「F. クーラウ作曲」と明記されている。2曲目は《ピアノと2本のフルートによる皇帝ナポレオンの戴冠行進曲》と題する作品で、作曲家は書かれていない。この行進曲は2本のフルートのための編曲であるが、クーラウの作品とは思えない。3曲目は《ハンブルクの愛好ワルツ》、4曲目の「アルトナの愛好ワルツ」(4グロッシェン)については、作曲家についての記載はない。  1曲目に作品に関して、批評は次のような厳しい言葉で締めくくられている。「この種の作品は特別なものとして見られない場合は、極めて短い批評ですまされる。第1曲目は、新しい時代としての性格を示すつもりであったとすれば作曲者は失敗をしている。彼がこのトリオを現代風に特徴づけようとしているなら、最悪の形になっている。もし、これが風刺だというなら、ハイドンが多く行った、いわゆるテンポ・ルバートを多用することで目的を達成している」。  クーラウは批評の標的となったが、それは彼にとっては痛手であっただろう。というのも、彼の最初の出版譜《デラ・マリアのオペラ「囚われ人」のロマンスの美しい変奏曲》が、その2年前に出版されているからである。しかし、このワルツはそれほど悪いものではない。この曲は「バガテル(些細なもの)」と呼ばれたジャンルの小品で、献呈された相手は「フィンガーフートVingerhuth」(訳注:Thimble [英語] = Fingerhut [ドイツ語] 指ぬき)である。「フィンガーフート」とは人名ではなく女友達を意味することがで、おそらく、かつての女友達がピアノあるいは2本のフルートを好んだのではないかと想像される。「古き時代と新しき時代」という題も、彼の人生における昔と今、ということを示唆しているのかもしれない。

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