作・編曲者等不詳 :もくばにのって[ドイツ民謡]
anonymous / unknown:*in preparation*
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:導入3
演奏のヒント : 大井 和郎 (1185文字)
これほど音数が少ないと逆にとても難しい曲となります。テンポマーキングはAllegroとされてい ますが、メトロノームのAllegroではなく、実際は最低2分音符が90位欲しいところで、そうで無 ければ間延びした曲になってしまいます。もくばに乗って楽しい気持ちの表現です。あまり遅いテ ンポにならないように注意します。 あまりにも短い曲ですが、分析上、曲はABAとしておきます。 A 1-4 B 5-8 A 9-12 アイデアとして、2つの異なったキャラクター、友達、歌声、等が掛け合いをしていると考えます。 片方は右手、もう片方は左手と考えます。この2つは、異なった音質、声質であることが望ましい です。 では冒頭から見ていきましょう。1ー4小節間、メロディーラインはGでピークを迎えます。3小節 目のGが最も音量的には大きくして良いでしょう(2小節目にも同じ高さのGがありますが、こち らはフレーズの最後ですので、どちらかと言えば3小節目のGの方が強いと筆者が個人的に感じて います)。筆者の楽譜にはダイナミックマーキングが書いてありません。mpまたはmfからスター トしても良いでしょう。4小節目、和音の解決+フレーズの終わりですからアクセントなどは御法 度です。3小節目のGから、音階を辿って少しずつdiminuendoをかけて下りてきます。左手も同 様に、上行するに従い、diminuendoをかけます。 Bセクション、5ー6小節間と7ー8小節間の強弱の対比、または5小節目7小節目に対し、6小節目8 小節目の強弱の対比、のどちらかを選択します。いずれにせよ、この4小節間の4つのフレーズは 最後の音が下行しますので、最後の音は消えるように終わります。決してアクセントをつけてはな りません。特に、右手、1の指でフレーズの最後の音を弾きますので、力が入りすぎないように注 意します。 また、アーティキュレーションですが、筆者の楽譜にはレガートラインが書いてあります。もしも これを厳格に守ると仮定した場合、各4つのフレーズの最初の2つの音は同じ音です。同じ音とい うのはどうしても弾き直すときに切れ目が生じます。本来であればペダルでカバーしたいところで すが、それもかなり難しい作業になりますので、ここは指でできる限り繋いでみましょう。1-1 など同じ指でも構いません。 9ー12のAセクションは、左手にSopraの指示が書いてあります。この楽譜に従うと仮定すれば、 右手よりも左手を歌い、バランス的に左の方が若干右手よりも大きくなるかもしれません。いず れにせよ、左手は10小節目のG、12小節目ののCにアクセントが付かないように、筆者であれば 消えるように終わりますが、10小節目のGに関しては、異論があっても構いません。 最後は少しだけゆっくり終わります。
もくばにのって
もくばにのって[ドイツ民謡]
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