藤井 清水 :皿屋敷
Fujii, Kiyomi:Sara Yashiki
執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (372文字)
皿屋敷といえば、腰元のお菊が、家宝の十枚揃いの皿の一枚を割ってしまったため殿様に手討にされ、屋敷内の井戸に投げ捨てられた。以後、幽霊となって夜な夜な足りない皿の数を数える...という、日本の幽霊話の中でも筆頭に挙げられる話。 皿屋敷伝説は日本各所にみられ、実際にどこの話かについては確定できていない。有名な物には、姫路城の中に今も残る「お菊井戸」にまつわる話(室町時代、姫路の太守小寺家を乗っ取らんとした家老青山鉄山の屋敷へ、お菊という女がスパイとして潜入したが身元が露見して鉄山に斬殺され井戸に投げ込まれた)や、尼ヶ崎の皿屋敷の話(城主の青山播磨守が侍女を殺して井戸に投げ入れた)、江戸の番町皿屋敷の話(旗本青山主膳が召し使っていたお菊に想いをかけたのを嫉妬した奥方が、家宝の皿を割ったお菊を折檻しお菊は井戸に身を投げてしまった)などがある。
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