作品概要
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:基礎3 基礎4 基礎5
楽譜情報:13件解説 (3)
【概要】 : 嶌村 直嗣
(197 文字)
更新日:2022年6月23日
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【概要】 : 嶌村 直嗣 (197 文字)
ジェレマイア・クラーク(1674ー1707)はイングランドの作曲家、オルガン奏者。作品として鍵盤音楽、礼拝音楽、舞台音楽などをのこしている。
4分の4拍子。ニ長調。1688年の名誉革命後にイギリス王に即位したウィリアム三世に敬意を表し作曲され、《ウィリアム王の行進》とのタイトルでも親しまれている。バスの音価、特に2分音符をよくコントロールし、行進曲のリズムが損なわれないような意識が求められる。
演奏のヒント : 大井 和郎
(569 文字)
更新日:2024年5月14日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (569 文字)
この曲で最も重要な要素は、「生き生きさ」を出すことです。元気でなければならないのです。ではどういう演奏が生き生きさを失ってしまうか考えてみましょう。
1 テンポが極端に遅い演奏 4/4拍子とは言え、2/2拍子に感じでも良いくらい、遅いテンポはこの曲のテンションを下げます。
2 歯切れの悪いアーティキュレーション 4分音符はスタッカーをかける音符もあります。例えば1小節目、1~2拍間の右手、2つの4分音符はスタッカートで弾きますが、3拍目のDは、次のFisに繋いでも構いません。問題は左手の2分音符です。これは、音価通りに伸ばしてしまうと間延びして、生き生きとした雰囲気を失います。これも、本来の2分音符の長さよりも短くして構いません。そして、重くなってしまう演奏 重たさは厳禁です。スタッカートは短く軽やかに弾きましょう。
3 pで衰退してしまう演奏 例えば5~8小節間はpマーキングが付いていますが、pだからといって緊張感を失わないようにします。死んでしまいそうな、きこえなくなりそうな、芯の無い音で弾かず、pでも緊張感を保ったpで演奏します。
4 テンポを揺らす演奏 間を開けない。この曲は最初から最後まで一貫して1つのテンポで弾きます。その間、ブレスを取ったり、ルバートや、間を開けることは御法度です。最後の最後までテンポを緩めません。
解説文 : 熊本 陵平
(713 文字)
更新日:2024年10月9日
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解説文 : 熊本 陵平 (713 文字)
二部形式
A[主題a (1から4小節)+a1 (5から8小節)]
B[展開b(9から12小節)+終結c(13から16小節)]
主題モティーフである、三つの四分音符によって構成される、4度下行4度上行のV字形モティーフは、その完全共和音程の響きの印象により、和声的な硬さから力強い印象を与える。楽譜によってはここにアクセントスタッカートが記されているものもあるが、これはそうしたモティーフの力強さを表現している。
a 楽節においては、下声部(左手部分)は主音保続音のみであり、ポリフォニーは感じられない。しかし、タイトルの通り、行進曲を思わせる主題の力強いモティーフと安定感のある主音保続音により、明るく堂々とした性格を持つ。
b楽節では冒頭、属音による保続音から開始されるが、これは主題V字形モティーフの拡大と捉えることができる。Ⅰ主和音と主音保続音が支配的なa楽節とは異なり、b楽節ではⅤの属和音での不完全カデンツにより開始される。11から12小節で、主題の上行展開が行われ、終結楽節へと続く。
13から14小節の下声部においては、主題モティーフの変形として、d→a→d、a→e→aというふうに完全4度下行するラインが形成され、よりリズムと力強さが強調される。このようなモティーフの展開は、伴奏と捉えず一つの声部として、その力強さを表現できると良いだろう。
全体を通してポリフォニックではないが、10小節3から4拍目、14小節4拍目の下声部八分音符は合いの手のようなニュアンスで2声間の掛け合いが感じられるところである。数は少ないがこのような箇所で下声部に表情を持たせることによってポリフォニーがより明確に感じやすくなるだろう。
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