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ラン :鐘の歌:ピアノのための瞑想曲

Lann, Henry Charles:Song of the Bell: Meditation for the piano forte

作品概要

出版年:1853年 
献呈先:Miss Alice Greehn
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:★ 種々の作品 ★
総演奏時間:3分20秒

解説 (1)

総説 : 上田 泰史  (339文字)

更新日:2018年3月12日
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文筆活動において好んでシェークスピアをはじめとする古典文学作品からフレーズを引用したランは、この曲でもワーズワースの『泉』という詩の一節を引用している。 我が両の眼は子どものような涙でかすみ 我が心は無益に揺り動かされる それは、かつて私が聴いたのと同じあの音が 耳の中に鳴り響くから  ランの曲ではまず鐘の音を模倣するcis音が淡々と連打される。やがて中間部では歌唱的メロディがこれに取ってかわり、始めは上声部に、次は中声部にこの旋律が現れる。再現部では伴奏形は変わるものの、再びcis音が繰り返される。安易な旋律に訴えず、リアリズムに近い鐘の描写 に取り組むランの発想は、詩で歌われた鮮明な鐘の記憶がかもし出すノスタルジーとうまく重なり、独特な風景画的世界を描き出している。

執筆者: 上田 泰史 

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ピアノ・ブロッサム第8回 ヘンリー・チャールズ・ラン(1817-1894)/『鐘の歌:ピアノのための瞑想曲』