スカルラッティ, ドメニコ :ソナタ K.52 L.267 ニ短調

Scarlatti, Domenico:Sonata d-moll K.52 L.267

作品概要

楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:5分30秒

解説 (1)

執筆者 : 丸山 瑶子 (253文字)

更新日:2012年11月28日
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和音の変化に富み、ポリフォニックなテクスチュアが目立つ。後半は、前半において殆ど4分音符か8分音符のみで動いていたバスにも、シンコペーションや16分音符の2度進行の動機が配され、4声が複雑に絡み合う。一つの素材を別の文脈で用いる手法も興味深い。例えば作品冒頭2小節の旋律線は、第3小節から繰返されるが、半小節の挿入と和声変化を伴うために、聴取において冒頭との対応関係は希薄である。また第34、37小節の最上声に同じ進行が見られるが、各々前後の音楽に規則的な対応はない。全体として先の予測が難しい作品である。

執筆者: 丸山 瑶子