スカルラッティ, ドメニコ :ソナタ ホ長調 K.46 L.25
Scarlatti, Domenico:Sonata E-Dur K.46 L.25
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:展開1 展開2 展開3
執筆者 : 丸山 瑶子 (326文字)
第1小節の3音のリズム動機、第2小節のシンコペーション、第3小節のバスの跳躍上行、2度上行、跳躍下行から成る動機、及び上声の8分音符の走句と、主要動機は冒頭8小節に集約している。音楽は、はじめ8分音符の分散和音下行によりはっきりと切れ目を持つが、これが第33小節以降コデッタまで途絶えると、音楽の流動性が増す。第54小節では基本となる音価が4分音符から8分音符へ短縮し、バスの広範な跳躍も手伝って音楽は更に勢いを高め、カデンツへ突入する。なお第68小節で導音ais1が解決せず跳躍下行するが、こうした声部進行の掟破りの分断は作曲家が時折用いる手法。後半では第112-114小節の両手のオクターヴ和音の連打と、不安定な和声が前半に無い形で山場を作り出す。
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