スカルラッティ, ドメニコ : ソナタ ニ長調 K.29 L.461
Scarlatti, Domenico : Sonata D-Dur K.29 L.461
作品概要
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:5分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
ピティナ・ピアノステップ
23ステップ:展開1 展開2 展開3
楽譜情報:7件解説 (2)
執筆者 : 丸山 瑶子
(870 文字)
更新日:2010年1月1日
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執筆者 : 丸山 瑶子 (870 文字)
ソナタ K1. - K.30について
スカルラッティの鍵盤のためのソナタのうち、概ね推定される作曲年代に基づいて番号付けされたカークパトリック番号でK. 1から30まではEssercizi per Gravicembaloとして出版され、騎士階級を下賜された返礼として、ポルトガル王ジョアン5世に献呈された。(なおこの曲集は一般的に《チェンバロのための練習曲集》と訳され、またスカルラッティの鍵盤楽器のための作品は主にチェンバロ用と推定されているが、研究の現状では、チェンバロ以外の鍵盤楽器が完全に想定外であるかははっきりしていない。)これは生前に唯一、作曲家自身が出版した曲集で、その序文は作曲家自身による真正な文書資料としての価値を持つ。
序文では、曲集が演奏技法の修練を目的としていることが示唆され、彼が音楽教師として仕えたマリア・バルバラの日々の練習用という実用的な目的で書かれたと推測できる。作曲年代に関しては、Esserciziはかなり前に書かれたソナタを推敲したものとして、多くの研究者が早期の作曲年代を主張しているが、結論は未だに出ていない。
全30曲の配列は発展的学習を可能とするもので、後の作品になるほど長く、難しくなるよう並べられている。形式は2部形式を基本とする。また作品の冒頭が両手の短い模倣となるのはスカルラッティのソナタに典型的で、多くの場合、模倣となるのは作品の残りの部分の主要素材と見たところは関連が薄いと思われる音形である。
なお序文には曲集全体の音楽的内容に触れた言葉もあるが、その解釈については、序文が謙遜や建前の入りやすい文章であることも手伝って、繰り返し議論されている。
K. 29 Presto
難易度の高い両手の交差が全体を支配するが、交差せずに演奏した方がよほどひき易くかつ自然である。両手が交差する間は16分音符でほぼ統一され、規則的な8分音符の伴奏和音と装飾的な旋律から成るホモフォニックな短調の楽節では両手が通常の位置に戻る。リズム、書法、調と両手のポジションの変化は互いに対応しているのである。
解説 : 大井 和郎
(623 文字)
更新日:2026年1月30日
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解説 : 大井 和郎 (623 文字)
ドメニコ・スカルラッティと言う作曲家は、かなり「冗談」が好きだったのではないかと想像出来るソナタです。多くの「期待を外す」仕掛けがあります。D-durであるのに、A-durのカデンツが5小節目に現れ、どうしてもA-durに聴いてしまいます。また、78小節目3拍目からのパッセージは、33〜34小節間では4拍単位で1つだったものが、6拍単位に突然変化したりと、とにかく期待を外す楽しいソナタですので、それなりに生き生きと、多少乱暴な部分があっても良いのではと思います。
16〜20小節間の、感傷的にロマンティックに歌えるような部分をどうするか、意見が分かれるところかも知れませんが、ペダルを使って歌のように弾く事も良いと思いますし、ペダルを使わずドライに弾くセクションとしても良いと思いますので、この辺りは奏者に委ねられます。
このソナタ全体を通して、左手で右手の16分音符の1つを弾く場所(例えば、33小節目の3拍目表拍は左で、あとの3つは右手でというようなカ所)は、左手をかなり強く、短く、鋭いアクセントを付けて良いと思います。そうする事で初めて、「もう片方の手で弾いている意味」が出てくると思います。特にこのソナタに関しては、それが楽しい、心地よいアクセントになります。
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