コリア, チック 1941-2021 Corea, Chick
解説:齊藤 紀子 (695文字)
更新日:2008年12月1日
解説:齊藤 紀子 (695文字)
1.出身
アメリカ合衆国に生まれ、職業音楽家であった父親から音楽の手ほどきを受けた。幼少の頃からジャズや即興に興味をもっていた。
2.所属
コリアは、志向する音楽の変化に従って、身を置くグループを移っている。
まず、モンゴ・サンタマリアやウィリー・ボボの率いるラテン系のバンドに参加(1962-1963)。これが、コリアの最初の音楽の仕事となっている。次いで、マイルズ・デイヴィスのグループに参加(1968)。このグループを通じて電子音を多用するジャズ・ロックを知り、1970年代の「フュージョン」のさきがけとなった。なお、1970年にこのグループを後にし、電子音に頼らないジャズを志向するようになった。そして、デイヴ・ホランド、バリー・アルトシュと共にトリオを結成。このトリオは後に、リード奏者のアンソニー・ブラクストンを迎えて「サークル」に改まった。しかし、その僅か後、1971年後半には、リターン・トゥ・フォーエヴァーというグループに参加。このグループに所属していた時期が、最も充実した創作活動を行っている。1970年代末、ジャズからロックへ転向する音楽家が多かった中、小編成の管弦を加え、電子音に頼らない音楽を追究した。西洋芸術音楽の要素も採りいれられたそれらの音楽は、録音も残されている。
3.作風・手法
幼少の頃に示したラテン・アメリカの音楽に対する関心を、生涯もち続けた。上記の「所属」の項でもふれたように、コリアはジャズの前衛的な動きに身を置いていた。しかし、その一方で、自らの音楽に叙情性も求めていたことが、「サークル」の解散(1971年)目前に録音したソロ・アルバムからうかがえる。
作品(4)
その他 (1)