ケンドラ 1918-1968 Kędra, Władysław
解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (705文字)
更新日:2022年9月20日
解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (705文字)
ヴワディスワフ・ケンドラ Władysław Kędra
(1918年ウッチ[ポーランド]~1968年ワルシャワ[ポーランド])
ヴワディスワフ・ケンドラはポーランドのピアニスト、音楽教育者。1949年開催の第4
回フリデリク・ショパン国際ピアノコンクールで第5位に入賞するなど、多くの国際コンク
ールで優秀な成績を収めている。
ウッチのヘレナ・キイェンスカ音楽院(現在のグラジナ・キェイストゥト・バツェヴィッ
チ音楽大学)で音楽教育を受けたほか、パリ音楽院でイグナツィ・ヤン・パデレフスキにも
師事した。1946年ジュネーヴ、1949年ワルシャワの各コンクールで入賞を果たすなど優れ
た結果を出したことから、ソリストとして国際的なキャリアを開始、ヨーロッパやアメリカ
で毎年数十回におよぶ演奏会を行う。1957年、ウィーンに移り住み、同地の音楽アカデミ
ーで教鞭を執った。
彼が好んで演奏するのはショパンの作品が中心だったが、リスト、メンデルスゾーン、ド
ビュッシーの曲にも手を伸ばした。非常に高いピアノ演奏技術と優れた音楽性で、最も技巧
的な作品でも容易に弾きこなし、レパートリーとした作品は300曲以上にのぼった。また彼
は、いかなるテーマ、いかなる様式でもやすやすと即興演奏できることでも知られていた
。1960年代にはポーランド、ドイツ、フランスのレコード会社のためにショパンやリスト
を中心としたロマン派のピアノ曲を数多く録音している。
ヴワディスワフ・ケンドラは癌を患い50歳で亡くなった。この高名なピアニストを称え
て、ウッチ音楽アカデミーは「ヴワディスワフ・ケンドラ記念全国中等音楽学校ピアノコン
クール」を定期的に開催している。