クラウゼ, ジグムント 1938 Krauze, Zygmunt
解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (1355文字)
更新日:2022年9月20日
解説:PWM Edition(翻訳:平岩 理恵) (1355文字)
ジグムント・クラウゼ Zygmunt Krauze
(1938年ワルシャワ[ポーランド]生 )
ジグムント・クラウゼは、ポーランドの作曲家、ピアニスト。1938年にワルシャワで生まれた。ワルシャワの国立音楽高等学校(現在のショパン音楽大学)で音楽教育を受け、マリア・ヴィウコミルスカのクラスでピアノを(1962年)、カジミェシュ・シコルスキのクラスで作曲を(1964年)学んだ。1966年から67年にかけてパリに滞在し、フランス政府奨学生として作曲をナディア・ブーランジェに師事した。クラウゼは1967年に新しい音楽の演奏を目的とした、ピアノ・クラリネット・トロンボーン・チェロで構成されるアンサンブル団体「ヴァルシュタト・ムズィチュニ」を立ち上げ、1988年までの間に世界各地で300回近いコンサートを行った。ヘンリク・ミコワイ・グレツキ、カジミェシュ・セロツキ、ヴォイチェフ・キラル、マイケル・ナイマンといった同時代の作曲家らがこのアンサンブルのために作品を書いている。
クラウゼはコンサートピアニストとして芸術活動を開始し、在学中から欧米各地のコンサートホールで現代音楽を中心に演奏活動を行った。1966年には、オランダで開催されたガウデアムス国際音楽コンクール現代音楽演奏部門で第1位を受賞している。また、ポーランドで初めて、美術館・博物館や城、宮殿などの非日常的な空間で、気鋭の建築家らとともに音楽空間インスタレーションを実践する「パフォーマンス」と呼ばれる新しい表現形式を創り出した。
また教育者としての顔も持ち、クリーヴランド州立大学、ストックホルム音楽院、慶応義塾大学など、世界各地の大学で作曲とピアノを教えているほか、2002年からはウッチ音楽アカデミーの作曲科教授を務めている。1970年以降、様々な団体やイベントの企画運営にも関わっており、「ワルシャワの秋」国際現代音楽祭をはじめとする音楽祭への協力のほか、ポーランド現代音楽協会会長、W・ルトスワフスキ協会会長を歴任するなどしている。
ズィグムント・クラウゼが作曲を手がけた作品の形式やジャンルは多岐に及ぶ。自身が高度な技術を有するピアニストであることからしても当然ながら、ピアノ曲を数多く書き、自ら演奏して成功を収めている。器楽作品については、ミニマルな小品から数百人の演奏者を必要とする作品まで幅広い。またオペラ作品にも事欠かず、《スター》(1981年)、《バルタザル》(2001年)、《ブルグント公女イヴォナ》(2004年)、《ポリュークト》(2010年)、《罠》(2011年)は、ポーランド、フランス、ドイツの主要オペラハウスで上演された。クラウゼの創作にはほかに、合唱曲・歌曲・劇音楽も含まれる。
クラウゼは、音楽における「ユニズム」の創始者でもある。「ユニズム」は、画家ヴワディスワフ・スツシェミンスキにより新しく提唱された絵画に由来する理論である。音楽においては、作曲の最初から最後まで音楽形式が均一であることを特徴とし、コントラストや新しい要素が持ち込まれることはなく、曲の長さの制限も無くすことができる。ユニスティックな音楽作品の例としては、《ピアノのための5つのユニスティックなコンポジション》、《ポリクロミー》などがある。
作品(18)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)
協奏曲 (2)
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ピアノ独奏曲 (9)
★ 種々の作品 ★ (7)
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