石桁 眞禮生(真礼生) 1916-1996 Ishiketa, Mareo
解説:須藤 英子 (461文字)
更新日:2018年4月20日
解説:須藤 英子 (461文字)
1916年、和歌山県に生まれる。和歌山師範学校を卒業後、東京音楽学校(現・東京藝術大学) にて下總皖一に作曲を師事。卒業後、福井師範学校で音楽を教えながら作曲に励む。
1943年、音楽コンクールで《小交響曲》が入選。1946年より作曲グループ「新声会」に参加し、活発な創作活動を開始する。初期にはドイツ古典派に規範を置いたアカデミックな室内楽作品を多く発表していたが、その後《箏 のための協奏三章》(1951)、《箏のための組曲》(1952)など先駆的な邦楽器作品や、12音技法による歌曲《鴉》(1956)、オペラ《卆塔婆小町》 (1957)など、新しい表現を開拓していった。 ピアノ曲には、《ピアノ・ソナタ》(1947)や子どものための《組曲》など、古典的な形式を重視した作品がある。
1946年より母校の東京藝術大学にて後進の育成にも力を注ぎ、音楽教育界にて指導的な役割を果たした。著書に『楽式論』、『楽典・理論と実習』(共著)、『聴音と視唱のための総合練習』(共著)など。1996年、79歳で他界。勲二等瑞宝章受賞。
執筆者:
須藤 英子
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