チェレプニン 1899-1977 Tcherepnin, Alexander Nikolaevich
解説:齊藤 紀子 (845文字)
更新日:2008年12月1日
解説:齊藤 紀子 (845文字)
1.生涯
作曲家でピアニスト、指揮者としても活動したニコライの息子として生まれた。父親の職業柄、幼少の頃から自宅を訪れる著名な音楽家や芸術家と交流し、大いに刺激を受けた。第1次世界大戦の勃発する前には、父親のヨーロッパ旅行に同行。1918年、ロシア革命の難を逃れて故郷サンクトペテルブルクを離れ、トビリシに移った。当地で音楽院に通っている。1921年、政局のさらなる悪化を受け、一家でパリに移り住んだ。この地で、ヴィダルやフィリップ、マルチヌー、ミハロヴィチ、コンラート・ベックらの作曲と関わった。パリを起点とし、ロンドンにおける西ヨーロッパ・デビューを果たすなど、作曲家としてもピアノストとしても国際的な活動を開始した。アメリカ合衆国や極東も旅行している。なかでも、中国や日本の音楽思想にふれたことは、作風を変えるほど影響を及ぼした。東洋の国で音楽の指導にあたり、後進を積極的に支援するために、東京に出版社を設立している。1858年に、アメリカ合衆国の市民権を得た。
2.作風
生涯を映し出すかのように、音楽はコスモポリタン志向を特徴としている。複調性のもの、プロコフィエフや近代フランスの影響を受けたとおもわれるもの、リーマンやスロムニスキイの理論を統合して自身の名を冠した新たな音階の使用、対位法の独自の用法、グルジアの民謡や中国の音階を採り入れたものなど、実に多岐にわたる様相をもつ。
3.指導歴
後年、中国人ピアニストの妻と共にシカゴのドゥ・ポール大学に招聘されている。
※チェレプニン音階
理論的には、3つのテトラコードの結合により、9つの音から構成する音階。それぞれのテトラコードは1つの全音と2つの半音を含む。
※インターポイント
1組の独立した対位法による2つの声部を、重複を起こさないという条件のもとに別の1組の隙間に組み込む手法。この2番目の対位法の組は、さらに、同様の条件のもとに3つ目の対位法に組み込むことができる。そして、以下同様の手順により、この手法を拡張していくことができる。
作品(41)
ピアノ協奏曲(管弦楽とピアノ) (1)
協奏曲 (6)
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ピアノ独奏曲 (12)
ソナタ (2)
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曲集・小品集 (8)
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練習曲 (7)
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トッカータ (2)
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前奏曲 (4)
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★ 種々の作品 ★ (6)
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