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フォンタナ 1810-1869 Fontana, Julian

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解説:上田 泰史  ( 1412文字 )

更新日:2016年9月30日

ユリアン・フォンタナ Julian Fontana 1810. ワルシャワ生-1865.12.24 パリ没  ポーランドの作曲家、ピアノ奏者、著述家。ワルシャワに生まれ、ワルシャワ大学で法学と音楽を学ぶ。作曲に関しては、同年生まれのショパンと同門で、ユゼフ・エルスネル(1769~1854)に師事。31年、ワルシャワ蜂起後、ハンブルクに移住、32年にパリに移住し、ピアニスト、教師として活動。33年にイギリスに渡り、37年まで同地に滞在。この地で、ピアニストとして演奏会に出演(例えば35年、モシェレス、クラーマー、シュルツ、ソヴィンスキ、アルカンとともに、楽器製作者パープの製作した3台ピアノ(12手)で演奏を行っている)。37年にパリに戻り、ここを活動拠点とする。 42年、アメリカ大陸に亘り、ニューヨークとハバナで暮らし、アメリカで演奏会活動を行う。52年、パリ郊外のモンジュロンに移り住み、ミツキエヴィチと知遇を得、ポーランド人文学サークルに加わる。だが、難聴により音楽家としてのキャリアの継続が困難となり、65年のクリスマス・イヴに50代半ばで自ら命を絶った。  フォンタナは、生涯に15曲を作品番号付きで出版したことが確認されている(作品1~20、欠番は作品3、4、10、16、19)。ピアニスト兼作曲家としては寡作である。30代まで出版しなかった点、彼は作曲家としてのキャリアには重きを置いていなかったと見られるが、彼の作品はピアニストとしての技巧的心得と正確な和声、明快な形式の下に書かれている。彼が取り組んだジャンルは、性格的な作品、オペラの主題に基づく華麗なコンサート・ピース、練習曲、舞曲に大別される。性格的作品には《葬送行進曲》作品1、《エレジー》作品7、《バラード》作品17、《ノクターン》作品20など、オペラの主題に基づく作品には《ウェーバーの〈魔弾の射手〉のモチーフに基づく華麗な幻想曲》作品6、《ベッリーニの『夢遊病の女』のモチーフによる華麗な幻想曲》作品14、練習曲には《練習曲形式による12の性格曲》作品9など、舞曲にはワルツ(作品11、13)、マズルカ(作品15他)、ポルカ(作品19)、キューバの舞踏リズムを導入した幻想曲(作品10、12)がある。  楽譜編集者としてのフォンタナは、ショパンの求めに応じて、彼の作品を世に送り出すために、多くの時間を割いた。ウェッセル社から出版されたショパンの初期作品(作品1、3、5、10、11)は、イギリス時代にフォンタナが運指を施して出版した。また、ショパンの遺作(作品66~77、1855~59刊)をパリでシュレザンジェ(シュレジンガー)社から出版したのも、彼の重要な仕事に数えられる。この他、ショパンの約80点の作品について、フォンタナは出版社との仲介の手間を取ったり、浄書したりした(両人の筆跡は非常に類似している)。ショパンはフォンタナに友情と謝意を表し、《2つのポロネーズ》作品40(1840)を献呈した。  著述家としてのフォンタナは、ポーランド語の正書法、民俗天文学、政治的話題についての記事を雑誌に投稿している。 参考文献 -Anonyme, « Nouvelles », Gazette musicale de Paris, 2e année, 7 juin, no 22, p. 187. -New Grove Online

執筆者: 上田 泰史 
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