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ラハナー, ヴィンチェンツ 1811-1893 Lachner, Vincenz

  • 解説:上田 泰史  (1074文字)

  • 更新日:2018年3月12日
  • ヴィンチェンツ・ラッハナー, Vinzenz (Vincenz) Lachner, (1811年7月19日、ライン・アム・レヒ生~1893年1月22日、カールスルーエ没)  ドイツの作曲家、指揮者、ピアニスト。彼は4人兄弟の末子で、3人の兄、テオドール(1788~1877)、フランツ・ポール(1803~1890)イグナーツ(1807~1895)はいずれも音楽家だった。アウクスブルクの北約40キロに位置するライン・アム・レヒに誕生したラッハナーは、14歳の時にアウクスブルクに送られ、ギムナジウムで教育を受けた。この時既に、ピアノとヴァイオリンの演奏に秀でていたという。17歳でポズナンのポーランド人伯爵家の個人音楽教授として雇われ、自らも専門的な音楽的教養を培う必要を自覚、作曲の勉強に力を注いだ。兄フランツがシュトッゥトガルトに移住することになると、兄が勤めていたカルヴァン派教会のオルガン奏者となるべくヴィーンに移住。1834年、彼は、ケルントナートーア劇場で楽長を務めていた兄の後を継ぎ、次いで36年にマンハイムで宮廷楽長の地位に就いた。42年にはロンドンでドイツオペラ協会の演奏会を一シーズン指揮。72年、独仏国境に近いカールスルーエに移り、12年以上、同地の音楽院で指導に当たった。  作品番号にして82作までを出版したラッハナーは、同時代のピアノのヴィルトゥオーソとは異なり、ピアノ音楽が創作の占めているわけではなく、むしろ声楽(オペラ、リート、合唱)に重きを置いている。器楽ではピアノ曲の他、序曲(《トゥーランドット》作品33-1、《デメトリウス》作品44)、弦楽五重奏(作品8)、ピアノ四重奏(作品10)、弦楽四重奏(作品27, 36)、チェロ、ヴァイオリンとピアノのための性格的作品がある。  ラッハナーは22歳年下のブラームスとも交友があり、ピアノの為の《12のレントラー、間奏曲とフィナーレ付》はブラームスへの誕生日プレゼントとして書かれた。《前奏曲とトッカータ》作品57に見られるように、低音を重視する重厚な書法は、ブラームスに通じる。 <参考文献> New Grove online François-Joseph FÉTIS, « Lachner (Vincent) », Biographie universelle des musiciens et bibliographie générale de la musique, vol. 5, Paris, Firmin-Didot, 1878, p. 155.

    執筆者: 上田 泰史 
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