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山本 直純 1932-2002 Yamamoto, Naozumi

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  • 解説:仲辻 真帆 (784文字)

  • 更新日:2018年4月24日
  • 山本直純は、20世紀後半に活躍した作曲家兼指揮者である。祖父は著名な実業家、祖母は 作家・有島武郎の妹、母はピアニスト、そして父は作曲家で指揮者の山本直忠。また、妻と長男も作曲家、次男も作曲家でチェロ奏者という音楽一家である。

    1932(昭和7)年12月16日に東京で生まれた山本直純は、両親より音楽の手ほどきを受けた。自由学園で音楽教育を受け、ヴァイオリンを鷲見(すみ)三郎に師事。指揮法は齋藤秀雄から学んでおり、同門の友人に岩城宏之、後輩に小澤征爾がいる。大学入学前より渡辺浦人のもとで作曲の仕事を手伝い始める。1952年、東京藝術大学音楽学部作曲科に入学するが、3年次に同大学指揮科へ転じて渡邉暁雄のもとで学んだ。 1967年、NHKのテレビ番組『音楽の花ひらく』に出演し、紅いタキシードで指揮する姿が評判を呼んだことから、 「大きいことはいいことだ」のキャッチコピーで知られるコマーシャルにも出演した。1972年には小澤征爾と新日本フィルハーモニー交響楽団を設立。同年よりTBSのテレビ番組『オーケストラがやって来た』の企画・音楽監督を担当し、クラシック音楽の裾野拡大に貢献した。1983年には大阪城ホールのこけら落としで「1万人の第九コンサート」を企画し、1998年まで指揮および音楽監督を続けた。第44回日本レコード大賞特別功労賞を受賞。

    作品には、札幌オリンピックの入場行進曲や国連委嘱曲の他、《一年生になったら》、《歌えバンバン》、《こぶたぬきつねこ》などがある。 大河ドラマ『風と雲と虹と』、『武田信玄』や、 バラエティ番組『8時だヨ!全員集合』といったテレビ放送音楽も多数作曲。映画音楽では、特に山田洋次が監督を務めた『男はつらいよ』 の主題歌が人気を博した。2002年6月18日にこの世を去った後も、山本直純が作曲した作品は広く愛聴され続けている。

    執筆者: 仲辻 真帆
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    About composer : 仲辻 真帆 (2873文字)

    更新日:2018年4月24日
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