作品概要
ジャンル:曲集・小品集
解説 (1)
解説 : 西原 昌樹
(1081 文字)
更新日:2026年2月16日
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解説 : 西原 昌樹 (1081 文字)
オリジナルのピアノソロ作品集。クラシカルな調性音楽の種々の可能性を探求する。〈コンチネンタルワルツ〉〈ラプソディ〉〈サラバンド〉の3曲は伝統的な和声法を用い、完全にロマン派のスタイルで書かれている。特に〈ラプソディ〉は、リストの《愛の夢》を思わせるメロディアスな佳品。その一方、残り4曲は全く異なるアプローチで渋みのある神秘性、意外性を表出して好対照をなす。凝った転調や不協和音は、印象派風でも、クロマティシズムでもない独自のもの。作曲者の素養と引き出しの多さに感心させられる。難易度はチェルニー40番練習曲程度、曲によってはそれ以上。全体に高度の技術を求められる。中表紙には、20世紀アメリカを代表する保守派の大家、デイヴィッド・ダイアモンドの言葉が掲げられている。いわく、「洗練された古典的な技法で調整された同時代のロマンティックな音楽は、現代の混沌とした創作現場では、時代遅れととらえられているようだ。しかし、私にとって音楽におけるロマン派の精神は、時代を超えた重要なものである」。ダイアモンドへのシンパシーに根ざした意欲的なアルバムといえよう。
第1曲 Autumn Nocturne 秋のノクターン(Freely and expressively, 4/4, D major)Mark K. Sittman への献呈
第2曲 Continental Waltz コンチネンタルワルツ(Allegro moderato, con grazia, 3/4, A minor)Jo Neva "Jo" Knight Light Menefee への献呈
第3曲 Elegy エレジー(Adagio, 4/4, F sharp major)Marc and Kirk Elvy を偲んで
第4曲 Rhapsody ラプソディ(Andante, 6/4, D flat major)Sheila J. McCartney への献呈
第5曲 Sarabande サラバンド(Andante, 3/4, E minor)への献呈
第6曲 Interlude 間奏曲(Larghetto, 4/4, A flat major)への献呈
第7曲 Mood Toccata ムード・トッカータ(Fast and crispy, 4/4, C major)への献呈
