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はじ ひろし :松田聖子 インストゥルメンツ

Haji, Hiroshi:Seiko Matsuda Instruments

作品概要

楽曲ID:86749
出版年:1983年 
初出版社:ドレミ楽譜出版社
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:2時間10分00秒

解説 (1)

解説 : 西原 昌樹 (634文字)

更新日:2023年10月4日
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松田聖子の1980年のデビューから1983年までに出た全シングル盤A面収録曲15曲に加え、シングルB面やアルバム収録曲から17曲を抜粋し、ピアノソロ用にアレンジしたもの。1983年当時としてはこれ以上は望めない充実した選曲であるし、松田聖子初期の名曲群にまとめて触れることができる点で現在でも貴重な曲集。全曲の編曲にあたったはじひろし氏は、ジャズ、ポップスに通じていた一方、安部幸明に師事したアカデミックなクラシックの作曲手腕の持ち主でもあった。ここでは、歌唱部と伴奏部とを有機的に一体化し、原調のままクラシックピアノのイディオムに落とし込む手法が取られる。大村雅朗、松任谷正隆、多羅尾伴内(大滝詠一の別名義)、信田かずおなど、錚々たる名アレンジャーが手がけたオリジナルのアレンジを最大限に尊重していることも見逃せない。はじひろし氏の抜群のスコアリーディング能力はピアノ譜に余さず反映されている。昨今では、煩雑な権利関係に配慮してオリジナルのアレンジに拠らず、メロディとコードを使って別物に作り替えるピアノ編曲が増えていることからすると、これは1980年代ならではの贅沢きわまりないアレンジ集と言ってよい。技術的にも簡単すぎず難しすぎず、ピアノ曲として無理なく自然に書かれており、ポップス特有のリズム感さえ体得すれば、古典派やロマン派の曲を弾くのと同じアプローチでとりくめる。気分転換などに弾いていると、一曲、また一曲と、思わず時間が経つのも忘れてしまうほどの楽しさ。

執筆者: 西原 昌樹

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