作品概要
出版年:2000年
初出版社:Belwin Mills
楽器編成:ピアノ合奏曲
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:17分00秒
解説 (1)
解説 : 西原 昌樹
(687 文字)
更新日:2023年10月4日
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解説 : 西原 昌樹 (687 文字)
ロシェロールのオリジナルのピアノデュオ曲。1台ピアノ4手版、2台ピアノ4手版の2バージョンがある。20世紀後半の50年の間に流行したダンスに取材した組曲。両端楽章は娯楽味あふれるアップテンポで完全に軽音楽のスタイル。中間楽章はテンポを落とし、ムードたっぷりのスローからミディアムのナンバーが並ぶ。タイトル(The Way We Danced)は、明らかに映画「追憶」の原題(The Way We Were)を下敷きにしたものであろう。中間楽章のノスタルジックな味わいは、まさに往年の名画さながら。バーブラ・ストライサンドの歌声が聞こえてくるよう。1999年5月、コネティカット州デリエン地域自治会デュオピアノグループ(The Duo-Piano Group of the Darien Community Association, Darien,CT)結成50周年記念の委嘱作品。ロシェロールと親交のあったピアニスト・テルミン奏者のジュリエット・ショー(Juliet Shaw 1903-1994)の思い出に捧げられた。コネティカット州を拠点に演奏、教育に尽力したショーは、上述のデュオピアノグループで主導的な役割を果たし、現在は長女のサンドラ・ショー・マーフィー(Sandra Shaw Murphy)が母の活動を継いでいる。1台4手と2台4手とで、各々の特性に応じ音の配分をかなり変えてあるのは、作曲者が両形態に通達している証。いずれのバージョンも無理なく合理的に書いてある。チェルニー30番から40番程度で弾きやすく、レッスン、発表会、コンサートなどに幅広く対応する。