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グルリット, コルネリウス : 24の調による練習曲 20. あこがれ Op.201 No.20 嬰ト短調

Gurlitt, Cornelius : 24 Melodische Etüden Sehnsucht gis-moll Op.201 No.20

作品概要

楽曲ID: 78785
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:練習曲
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 熊本 陵平 (477 文字)

更新日:2025年7月21日
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主調は嬰ト短調、二部形式である。

A[a(1から8小節)+a1(9から16小節)]

B[b(17から24小節)+a1(25から32小節)]

B[b(33から40小節)+a1(41から48小節)]

楽節Bが繰り返されていることによって全体的には3つに大楽節が構成されているが実質AとB楽節の二部形式である。

主題は表情豊かな倚音を含むモティーフによって構成されていて、7小節目で減七和音のドッペルドミナントからドミナントに至って半終止となる。9から16小節は同様の動きとなるが、15小節で終止定式を経て16小節で全終止を迎える。中間楽節Bは同主長調である嬰ト長調から開始される。21小節から半音階的に下行して主調へ戻り、24小節で半終止となる。22小節でのドッペルドミナントの導音は解決されず半音階的に下がって23小節のⅡ7和音へ進行する。このような和声進行はいかにもロマン派らしいエモーショナルな和声進行である。

なお、17から18小節では左手に主題モティーフが移っており、ここにクレシェンドとディクレシェンドが書かれてあることから、こうした変化も丁寧に表現したい。

執筆者: 熊本 陵平
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