主調はヘ長調、三部形式である。
A[a(1から8小節)+a1(9から16小節)]
B[b(17から24小節)+b1(25から32小節)]
A[a(33から37小節)]+コーダ(38から50小節)
主題の冒頭は音価が長く、ヘ長調で穏やかで明るい雰囲気がある。7小節での属和音が次の小節で短三和音に変わりト短調のⅣとなり雰囲気が一変する。ト短調で主題が繰り返され、一旦ヘ長調に入り同主短調のヘ短調となり楽節Bが開始される。Con dolore(悲しみをもって)の指示があり、それは冒頭ヘ長調の主題とは大きく違った性質を持つ。33小節から主題再現され主調に戻る。全体的に音域の変化や動きは少ないが、近親短調に転調することで細やかな表情に富んでいる。