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グルリット, コルネリウス :子どものためのアルバム 12. 教会で Op.140

Gurlitt, Cornelius:Album für die Jugend In der Kirche

作品概要

楽曲ID:72034
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:子供のための作品
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 熊本 陵平 (376文字)

更新日:2025年5月30日
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前奏曲とコラールは別々の作品となっていて、直接的な繋がりを示すモティーフや主題はない。

どちらも主調はト長調。

前奏曲は一部形式。

a(1から4小節)+a1(5から8小節)

コラールは二部形式。

A[a(1から4小節)+a1(5から8小節)]

B[b(9から12小節)+c(13から16小節)]

コーダ(17から21小節)

前奏曲は4小節間のドミナントの上行していく楽節と、全終止に向かって下行していく楽節で形成されている。7小節目で半音階的に準固有和音のドッペルドミナントから属7和音に下行していき終結する。コラールに比べ8分音符が主体で動きのある楽曲。

コラールは4小節目でプラガル終止にフェルマータがつき、いかにもコラールらしい雰囲気がある。楽節Bでイ短調に転調し12小節目で偽終止と迎える。こうしたバロック時代特有の終止形に対して宗教的なニュアンスを連想したい。

執筆者: 熊本 陵平
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