主調はイ短調、三部形式である。

A[a(1から4小節)+a1(5から14小節)]

B[b(15から20小節)+b1(21から28小節)]

A1[a2(29から35小節)]

楽節a1は楽節aにおける３から４小節の8分音符のモティーフを延長されたものが加えられている。29小節からの楽節a2では２小節目のモティーフがオクターヴ上で反復され、更に3、４小節目のモティーフをオクターヴ上から下行していき終結を迎える。この終わりのA１楽節はa1のような後半の小楽節が省略されている。

この楽曲において作品タイトルにある「北欧」とはどの点なのか考える。それは冒頭の付点の勇ましいリズムなのか、はたまた3小節目などに見られる５音階にも似たオリエンタルな響きがそうなのだろうか。楽節Bでは同主長調のイ長調へ転調する。ここは寒い北欧の国における短い春の訪れだろうか。