日本では「冬さん、さようなら」というタイトルで、小学校の教科書にも掲載されるなど、今日でも親しまれている作品である。

ハ長調、3/4拍子、12小節。短い作品ながらも、構成はA-B-Aと、明確である。

穏やかな旋律と、6度音程で調和する左手が、春の風が優しく吹くように溶け合っている。

どちらかが常に動きを持っていて、とどまることなく演奏され、どこか懐かしい想いを抱きながらも、次への希望をもつような、前向きな「さよなら」のように感じる。