本居 長世 :青い眼の人形
Motoori, Nagayo:Aoi Me no Ningyo
執筆者 : ピティナ・ピアノ曲事典編集部 (335文字)
「赤い靴」と並び、異国を視野に置いた独特のエキゾチシズムをかもし出す歌。1921(大正10)年『金の船』 に発表された。人形をまるで生きているかのように「わたしは言葉がわからない」と語らせる斬新な歌。 野口雨情は回想文の中で、アメリカ生まれのセルロイドで出来たキューピーが子供達に人気があるのを見て、この詩を思いついたと述べている。また、「全てが国境なしの愛の教育でなければならない」という思想のもと、日米の友情の証として作ったといわれる。この歌は、発表されるとあっという間に子供達の愛唱歌として広まり、作曲された5年後の昭和2年にアメリカから親善使節として 12,000 体ものビスクドール人形が、それぞれパスポートや切符付きで送られるという大きな親善事業に発展した。
青い眼の人形
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