三部形式である。
A[a (1から8小節)]※リピートあり
B[b(9から16小節)+b1(17から24小節)]
A1[a1(25から32小節)+a2(33から40小節)]
コーダ(41から46小節)
調性はハ長調。先取音や刺繍音が和声音の代わりに使われ、Ⅲ→Ⅵ、Ⅵ→Ⅰ第2転回などの経過的な和声進行が特徴的で、明確な和声解決があまり感じられない楽曲。これは恐らく情景描写を表現したものであり、明るい調性での柔らかな表情は穏やかな天気の良い海辺を想像させる。
コーダの41から42小節にある和音は一見すると−Ⅲ調(変ホ長調)の属7和音であり、主調ハ長調から遠い調性の和音のように感じる。この和音を変ホ長調のⅥ和音(=ハ短調のⅠ和音)で解決させると偽終止となるが、これを長三和音の主調Ⅰ和音で解決させたものである。