第19回公開録音コンサートプログラムより引用
このバロック風とも、映画音楽風ともいえる曲は実際には、ジュリオ・カッチーニの作ではなく、ウラディミール・ヴァヴィロフ(Vladimir Vavilov 1925-73 ソ連)によって1970年頃に作曲された歌曲と言われている。
録音も楽譜も90年代半まで知られていなかった。
出典が明らかにされず、現在入手できる出版譜は全て編曲されたもので、歌詞がただ”Ave Maria”を繰り返すだけという内容もバロックの様式とは相容れない。
しかし、今やシューベルトやグノーの「アヴェ・マリア」と並んで、重要なレパートリーになっている。