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ラヴィーナ :ないしょ話、ノクターン Op.66

Ravina, Jean Henri:Confidence, nocturne Op.66

作品概要

初出版社:Gregh
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ノクターン
総演奏時間:4分00秒

解説 (1)

総説 : 上田 泰史  (808文字)

更新日:2018年3月12日
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初版 : Paris, Heu, 1868 献呈 : Mlle Mademoiselle Puissant    ワルツの様式による性格的小品。ノクターンという副題をもつこの作品がどうしてこれがワルツの様式でかかれているのだろうか。ノクターンといえば、J. フィールドが確立しショパンが受け継いで発展させたピアノ曲のジャンルで、通常は緩やかなテンポで歌唱的な旋律を特徴とする。ところが、本作は、テンポは急速でオペラのアリアのような旋律は登場しない。おそらく、「ノクターン」という言葉は夜、ランプに照らされた室内の親密な情景を示唆しているのだろう。わくわくするような打ち明け話に心躍る、そんな秘密のひと時をワルツのテンポで描き出しているのだ。  第46小節まで続く序奏では « una corda » と« tre corde » が頻繁に交代する。丁度、小声で話す部分と大声を立てて驚いたり笑ったりするように、会話するようなニュアンスをよく捉えることが肝要。第47小節から主部が始まる(第133小節から主題再現)。ラヴィーナには珍しく、フレーズは4や8で割り切れない不規則な小節構造をしている(14小節 [第47~60小節]、18小節+1拍 [第61~79小節]、18小節 [第79~96小節]、16小節+1拍 [第96~112小節]、etc.)。これは、ちょうど打ち明け話の気ままなおしゃべりの様子を表しているようだ。この主部ではダンパーペダルのオン・オフやppからfffまで強弱が細かく変化しているので、「ひそひそ声」の部分、「突発的な大声」の部分を考えながら演奏を組み立てれば、この曲の雰囲気がよく表現できるだろう。 ※この解説は2015年に出版されたアンリ・ラヴィーナ『ラヴィーナ・ピアノ曲集』(カワイ出版, 上田泰史校訂)の解説に基づいています。 楽譜情報 カワイ出版ONLINE『ラヴィーナ・ピアノ曲集』

執筆者: 上田 泰史 

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