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ショパン :3つのワルツ (第11-13番) Op.70 CT217-219

Chopin, Frederic:3 valses (ges;f;Des;) Op.70 CT217-219

作品概要

作曲年:1832年 
出版年:1855年 
初出版社:Krakow
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ワルツ
総演奏時間:8分00秒

解説 (2)

執筆者 : 齊藤 紀子 (631文字)

更新日:2007年6月1日
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遺作として1855年に出版された3曲のワルツ。

1曲目の変ト長調は、1832年の作とされている。マズルカの1種、オベレクのような雰囲気が感じられる3部形式のワルツ。モルト・ヴィヴァーチェの主部とメーノ・モッソの中間部からなる。アウフタクトの開始や装飾音の多用、旋律の所々に見られる10度の跳躍等、短いながらにはっきりした特徴をもっている。主部の旋律が1本の線のようであるのに対し、中間部では3度や和音による旋律となる。

2曲目のヘ短調は、1841年の作とされる。1曲目と3曲目と同様に、献呈されていないものの、非公式にはマリー・ドゥ・クルトナー等数人に贈られている。テンポ・ジュストの2部形式からなる。出版に際して校訂者がこの2部形式をそのままそっくり繰り返す版を作ったため、演奏に際してはそのどちらかを選択することになる。2部形式のB にあたる部分では、変イ長調に転じ、そのまま曲を閉じることが興味深い。曲全体を通して、スラーの長さが1小節、2小節、比較的長いスラーと多様であるため、演奏に際してそのことに留意すると、短いながらに印象深い作品としての味わいが出てくるだろう。

3曲目の変ニ長調は、1829年の作とされる。3部形式によるモデラート。献呈はされていないが、ワルシャワ音楽院での学生時代に知り合った声楽の学生、コンスタンツィア・グウァドコフスカのことを想って作曲したとされる。右手は2声からなり、演奏に際してはこの2つのラインを弾き分けることが大切である。

執筆者: 齊藤 紀子

総説 : 安川 智子 (2788文字)

更新日:2014年8月15日
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楽章等 (3)

第11番 Op.70-1 CT217

調:ト変ホ長調  総演奏時間:1分30秒 

第12番 Op.70-2 CT218

調:ヘ短調  総演奏時間:3分00秒 

第13番 Op.70-3 CT219

調:変ニ長調  総演奏時間:3分30秒 

その他特記事項
第12番 ヘ短調 Op.70-2は1852年Karakauが初版。 ワルツ番号はパデレフスキ版による。