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ショパン:3つのワルツ (第6-8番)

Chopin, Frederic:3 valses (Des;cis;As) Op.64

作品概要

作曲年:1847年 
出版年:1847年 
初出版社:Breitkopf und Härtel
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ワルツ
総演奏時間:8分30秒

解説 (3)

執筆者 : 齊藤 紀子 (715文字)

更新日:2007年6月1日
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この3つのワルツは、ショパンの晩年にあたる1846~1847年に作曲され、1847年に出版された。

1曲目の変ニ長調、モルト・ヴィヴァーチェは、デルフィーナ・ポトツカ伯爵夫人に捧げられた。ジョルジュ・サンドの飼っていたマルキという名の仔犬が自分の尻尾を追いかけてぐるぐると回る様子を見て作曲したというエピソードがあり、<仔犬のワルツ>の愛称で親しまれている。3部形式で書かれている。冒頭にレッジェーロ、中間部にソステヌートと記されていることから、タッチの変化が要求されるワルツとなっている。また、中間部では変イ音の短前打音による手法が印象的である。曲の最後は、4オクターヴを駆け下りる右手で締めくくられる。

2曲目の嬰ハ短調、テンポ・ジュストは、ナタニエル・ドゥ・ロスチャイルド男爵夫人に捧げられた。前曲と同様に、3部形式で書かれているが、主題の1つがリトルネロの役割を果たしている。中間部では主音が異名同音の関係にある変ニ長調に転調し、ピウ・レントとなる。長調に転じてもこのワルツの主題が持つメランコリックな性格が消えることはなく、そのことがこの曲に深みをもたらしていると言えるだろう。

3曲目の変イ長調、モデラートは、カトリーヌ・ブラニツカ伯爵令嬢に捧げられた。小節をまたぐタイが特徴的である。3部形式で書かれているが、ワルツとしては、様々な調が用いられていることもまた特徴的である。中間部では左手に旋律が現れる。このワルツの主要テーマを再現するためにこの中間部の終わりで用いられる半音階的な和声は、いかにもショパンらしい手法である。ワルツ全体の最後は、5オクターヴの音域内を駆け上がり、それから駆け下りることにより締めくくられる。

執筆者: 齊藤 紀子

総説 : 安川 智子 (3049文字)

更新日:2014年8月10日
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演奏のヒント : 大井 和郎 (2701文字)

更新日:2016年3月4日
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楽譜

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その他特記事項
ワルツ番号はパデレフスキ版による。