バッハ :フランス組曲 第6番 ブーレ BWV 817

Bach, Johann Sebastian:Französische Suiten Nr.6 Bourrée

作品概要

楽曲ID:39154
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ブーレ
総演奏時間:1分50秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:応用4 応用5 応用6 応用7 発展1 発展2 発展3 発展4

楽譜情報:19件
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解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (796文字)

更新日:2023年4月16日
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このブーレはフランスの速い2拍子の舞曲です。このブーレは方向性が実にクリアーであり、形式的にまとめることは難しくありません。ダイナミックは、平坦にならないようしかるべき目標に向かって上げていきます。冒頭、アーフタクトから1拍毎に徐々に音量を上げ、3~4小節間がピークとお考えください。5~8小節間は2小節単位の下行形シークエンスですが、2つめのシークエンスの最後は上行形の音階が来ます。ここで一度音量をあげて、9~12小節間を徐々にディミニュエンドにしても構いませんし、9小節目でsubito p にしてそこから徐々に逆にクレシェンドをかけても良いでしょう。

前半のピークポイントは2カ所考えられ、3~4小節間、または、9~12小節間で8分音符がずらりと並ぶ箇所のどちらか、あるいは両方でも構いません。

後半は前半1~4小節間の右手の主題が、左手に、H-durで現れます。左手をきかせても良いですね。17~20小節間は主題の一部を抜粋した断片がcis-mollで現れ、2小節単位で左右が入れ替わります。

21~24小節間は、9~12小節間のメロディーを変形させたもので、これを経て、fis-mollに転調しますので、テンションも上がります。クレシェンドをかけても良いと思います。

25~26小節間はfis-moll、27~28小節間は、E-durのドミナントと考えます。

29~32小節間は、再び9~12小節間のパターンが右手に現れます。

36小節目、ピークポイントと考えても良い小節です。

39~42小節間、再び9~12小節間のパターンです。37~38小節間で一度音量を下げておき、39小節目から最後に向かってクレシェンドしていっても構いません。

これらはほんの一例に過ぎませんが、いろいろ可能性は考えられると思いますので、最終的な強弱の判断は奏者に委ねますが、とにかく楽しく、テンションを高く演奏します。

執筆者: 大井 和郎

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