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バッハ :5つの前奏曲とフゲッタ 前奏曲とフーガ BWV 900 ホ短調

Bach, Johann Sebastian:5 Praludium und Fughetta Prelude und Fuge e-moll BWV 900

作品概要

楽曲ID:38235
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:前奏曲とフーガ
総演奏時間:5分30秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

演奏のヒント : 大井 和郎 (558文字)

更新日:2023年10月6日
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まずテンポに関してですが、32分音符が連続して出てくるときに、速すぎず、圧迫感が感じられないゆったりめのテンポに設定して下さい。

次に左右の16分音符に関してです。例えば、1小節目は右手に、2小節目は左手に出てきます。これ以降も含め、16分音符が出てきたら、これを2声に考えます。確かに書かれているのは単旋律ですが、例えば1小節目、1拍目G、2拍目A、G 3拍目Fis、4拍目G Fis、と言った具合に、主要な音だけを抜粋します。

2小節目は、1拍目H、2拍目HCis、3拍目Dis、4拍目CisDisと言った具合です。

これらの音を特に大きく出す必要は無いのですが、この主要な音を「意識する」だけで演奏は変わります。1小節目であれば、右手の1の指に力を入れない、つまりはでこぼこしたラインにならないように注意します。仮に、今抜粋した音を1小節目と2小節目で比較してみると:

1小節目 G AG Fis Gfis になり、2小節目の右手、E FisEに自然に繋ぐことが可能ですね。一方で、

2小節目 H HCis Dis CisDis と意識をしますと、1小節目の右手と反行しているのが解りますね。そしてこれも1小節目の左手、GFisGA GAHというテノールのラインから、2小節目にスムーズに入れますね。以降同様に考えます。

執筆者: 大井 和郎