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ハイドン :ソナタ 第55番 変ロ長調 Hob.XVI:41 op.37-2

Haydn, Franz Joseph:Sonate für Klavier Nr.55 B-Dur Hob.XVI:41 op.37-2

作品概要

楽曲ID:2516
作曲年:1784年 
出版年:1784年 
初出版社:Bossler
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:ソナタ
総演奏時間:10分30秒
著作権:パブリック・ドメイン
※特記事項:第55番は「ウィーン原典版」の番号

解説 (1)

執筆者 : 齊藤 紀子 (594文字)

更新日:2007年8月1日
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「ソナタ集 第2巻」として1784年に出版されたことから、それまでには作曲されていたことがわかっている。ここには、Hob. XVI/40-42の作品37の3曲が収められていた。この3曲のピアノ・ソナタはすべて全2楽章から成り、このピアノ・ソナタはその2曲目にあたる。

第1楽章の変ロ長調はアレグロの2分の2拍子。主調の音階を上下行する動きのある主題で開始する。展開部(第56小節~)では、変ホ長調による第1主題の展開の前に、これを導くこの調の属和音と、この属和音を導くためにそれに先立つ変ニ長調の主和音が各2小節ずつ響く(変二音-へ音-変イ音→変ロ音-二音-へ音-変イ音→変ホ長調による第1主題の展開)。従って、この中には、潜在的に、変ホ音を導く変二音→二音→変ホ音という半音階的な音の進行が見られる。その後、第2主題も扱われる。再現部(第97小節~)では、提示部の終結部分を拡張する手法を用いて、この楽章を閉じる。

第2楽章のアレグロ・ディ・モルトは4分の2拍子で、第1楽章と同じく変ロ長調による。ロンド形式で書かれており、楽章全体を通して多声的な手法が用いられている。そのロンド主題は、音高を移して回帰することもあれば(第31小節~)、冒頭の形に忠実に回帰することもある(第62小節~)。終結部分ではこの主題がオクターヴに重ねられるなどして左手に響き(第108小節~)、この楽章を閉じる。

執筆者: 齊藤 紀子

楽章等 (2)

第1楽章

総演奏時間:8分30秒  コンペ課題曲:E級級 ステップレベル:発展1,発展2,発展3,発展4,発展5,展開1,展開2,展開3

第2楽章

総演奏時間:2分50秒  ステップレベル:発展2,発展3,発展4,発展5

解説0

編曲0