ドビュッシー :2つのアラベスク 第2番 ト長調

Debussy, Claude Achille:2 Arabesques Deuxième arabesque G-Dur

作品概要

楽曲ID:22363
楽器編成:ピアノ独奏曲 
ジャンル:曲集・小品集
総演奏時間:3分00秒
著作権:パブリック・ドメイン

ピティナ・ピアノステップ

23ステップ:発展2 発展3 発展4 発展5

楽譜情報:15件
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解説 (1)

解説 : 白石 悠里子 (590文字)

更新日:2019年11月6日
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ト長調、4分の4拍子、アレグレット・スケルツァンド。全体の形式は図に示すような3部形式で捉えられる【図1】。第1部(第1-37小節)では、静かで軽やかな4小節の序奏に続いて、3種類のセクションが登場する。AとA’セクション(第1-14小節)では、序奏に由来する右手のパッセージが滑稽さを表現し、Bセクション(第15-27小節)では、軽やかさは保ちつつも、より長いフレージングが求められる。そして、フレーズの頭に強いアクセントを持つCセクション(第28-37小節)が第1部の最後を盛り上げる。第2部では、スタッカートと上行音型で特徴付けられるNaとNbという2種のセクションの交替で曲の疾走感が増す(第38-57小節)。しかし、最後には序奏のモチーフが再出現し、次のセクションへの準備が整えられる(第58-61小節)。第3部(第62-最後)は、AとA’セクションの再現(第62-71小節)で開始する。ハ長調に転調してBセクションが現れたのち(第72-81小節)、AセクションとBセクションのどちらの発展形とも取れる優しく穏やかで幻想的な雰囲気へと変容し、楽曲に新たな展開が生まれる(第82-89小節)。第90小節からは元のテンポに戻り、第2部のNbセクションが差し込まれる。このセクションは自然と緊張感を高め、溌剌としたCセクションに違和感なく接合して楽曲は締めくくられる。

【図1】

執筆者: 白石 悠里子

楽譜

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