メンデルスゾーン :ピアノ三重奏曲 第2番 第2楽章 Op.66 Q 33

Mendelssohn, Felix:Klaviertrio Nr.2  Andante espressivo

作品概要

楽曲ID:38069
楽器編成:室内楽 
ジャンル:種々の作品
総演奏時間:6分40秒
著作権:パブリック・ドメイン

解説 (1)

解説 : 丸山 瑶子 (523文字)

更新日:2023年12月19日
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三部形式。それぞれの部分で一定のリズムが支配的となり、それによって互いに区別されていると思われるほど強く特徴付けられてiる。すなわち最初の部分(Aとする)はシンコペーション中心の長閑な主題がホモフィニックに奏でられる。変ホ短調で始まる中間部(Bとする)は二つの旋律を中心に織り成され、はじめにチェロに現れる旋律はA部との関連性を作り出すシンコペーションが中心であり、その一方でピアノの高音に紡がれる旋律は画一的なリズムの和音伴奏を伴い、この8分音符のパルスがセクション全体に継続する。そしてこのリズムから解放されるようにピアノが流れるような16分音符に変わると、弦楽器の素材もA部の主題旋律となって転調セクションに入り、伴奏のリズムはそのまま保ってA部の再現に至る。楽章全体の1/4ほどの長さにもなるコーダでは、次から次へと既出の素材が現れていく。しかもB部の音楽が部分的に再現した後は、動機の畳みかけ、フォルティッシモまで高じるクレッシェンド、半音階などによってクライマックスが形成され、独立したセクションと見ても良い充実した内容になっている。高揚した音楽はすぐさまデュナーミクを弱め、最後には動機の音価も伸ばされて、密やかに楽章が閉じられる。

執筆者: 丸山 瑶子
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